辿り着くは沈思黙考 
アートは精神科医である

17-pho-1.jpg蒼山 日菜
(あおやま・ひな 会員)
切 り絵画家。1970年12月29日横浜市生まれ。現在はフランスのフェルネ・ヴォルテール在住。アルプス山脈とジュラ山脈に挟まれたジュネーヴ近郊に在 住。2010年で切り絵歴10周年を迎える。高校卒業後は着物の販売会社に就職し、22歳の時に海外旅行で訪れたフランスにて現在の夫と出会った。その後 フランスの隣国のスイスの文化でもある切り絵と出会い、2000年より趣味として切り絵を始めた。2008年にはスイスのシャルメ美術館で開催された第6 回トリエンナール・ペーパーアート・インターナショナル展覧会に初出展し、コンクール史上初となるアジア人初のグランプリとなった。他フランスでの初出展 での受賞多数。リヨン光の祭典に伴い、リヨンミニチュア美術館(リヨン三大美術館の一つ)にて展示。その後、コレクション常設。チューリッヒ BELLERIVE美術館にて、チューリッヒ初と言われる「切り絵展」にて大作を展示。ニューズウィーク「世界が尊敬する日本人100人」に登録。東京 ミッドタウン2周年記念ロゴに切り絵のデザイン起用。


公式サイト:      www.hinaaoyama.    com/welcomepage.htm
ブログ:        www.hinaaoyama.com

 

17-pho-2.JPG 2000年から独学で絵を描き始め、切り絵をし、10年一昔を過ぎ、今年は新たにまたスタートの年として、気持ち改め、製作に励んでいます。
 私の切り絵の特徴は、鋏1本で切るレースのような切り絵。
色は、モノクロに拘っています。
 これは、自分が見たカラーのものをモノクロで表現するというコンセプトからです。
 このコンセプトは、外コンセプト。
 内コンセプトは、環境問題、人権、精神的な強さなどを象徴した作品を表現すること。
 もう10年間このコンセプトは揺らぐことなくずっと私の中で成長しながら、根付いて存在します。
 アートというのは、本来人を癒し、人に影響を与え、人の心を育む いわば、精神科医のようなそんな存在だと考えます。
 五感で受け止め、六感で探る。アートの真髄はなんなのかは、人それぞれの心の中にあると思いますが、私はこれです。
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 しかし、何でも三日坊主で続かなかった私が、この切り絵だけは飽きもせず、ずっと夢中で作り続けています。自分にとってこのレースのような切り絵は、もう人生になくてはならない存在となり、自分の体の一部のようになってしまいました。
 人は、夢中になるものがあれば、どこまでも輝き、生き続けて追求していかれるのだと思いました。
 生まれてきた事に意味を探るのではなく、生まれてきた事をチャンスに、生き甲斐となる事を見つける事が出来たら、人はもっともっと豊かな心を維持できるのではないかと思います。
 ぜひ、まだ見つからないという人は、自分の遣り甲斐探検をしてみてほしいと思います。
 製作に滞りが出来ないのは、いつでもその追求する姿勢と、楽しむ子供心に依存しているから。だと思います。
 ここ数年日本での展示がほとんどですが、またフランスで展示する機会があればよいな。と思います。
 ごきげんよう





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